ペリー・ローダンあらすじ・第13サイクル「バルディオク」（400〜434巻／800〜867話） |
| ■400巻 「テルムの女帝」(2011/05/10) |
◆８００話 テルムの女帝（ウィリアム・フォルツ）（訳者：嶋田洋一） （７９８話からの続き）。遥かな過去。『ゴルガトヌル銀河』の住民『ソベル人』の国家『ソベル星間帝国』は、数百万年の繁栄の後、衰退・崩壊しつつあった。ソベル人の科学者たちは、他の種族が自分たちの様な誤った進化の道を辿らないように、種族の全知識を超光速通信波『プライアー波』で宇宙に送信した。プライアー波は、遥かに離れた銀河で誕生中の原始星系に吸収され、やがて惑星規模の巨大クリスタル生命体「テルムの女帝」が誕生した。女帝はソベル人の後継者として、全宇宙のあらゆる種族を管理し、滅亡を防ぐ事を目標としていた。 現在。《ソル》は「テルムの女帝」の連絡してきた座標に向かい、女帝の元にたどり着いた。（〜３５８３年４月１１日） （「バルディオク」サイクル開幕） |
| ■401巻 「大宇宙のセイレーン」(2011/05/20) |
◆８０１話 大宇宙のセイレーン（ウィリアム・フォルツ）（訳者：赤坂桃子） 《ソル》は、「テルムの女帝」の拠点である『ニパソル＝ソン銀河』の『ヨクサ＝サント星系』の第三惑星『ドラクリオチ』に到着した。ケロスカーたちは、船の計算脳セネカからセタンマルクトを分離して《ソル》から離艦し、女帝の下に去っていった。ローダンたちは女帝から過去の歴史や地球の位置を教えられるが、その代わりとして第四惑星「ルーグ＝ピュア」等に赴くように命令された｡ローダンたちは、女帝の意図がつかめないまま、仕方なく命令を受けることにした。（３５８３年４月〜５月１日） ------------------------------------------------------------------- ◇８０２話 死せる子供の惑星（クラーク・ダールトン）（訳者：赤坂桃子） グッキーたちは、惑星「ルーグ＝ピュア」で、女帝から切りはなされたネガティブな黒いクリスタル『死せる子供』が増殖し、女帝の脅威となりつつあることを知った。グッキーたちは女帝の補助種族「ケルセイレーン」を助け、黒いクリスタルを正常な状態に蘇らせた。（３５８３年５月頃？） |
| ■402巻 「時間ハンマー」(2011/06/10) |
◇８０３話 忘れられた者たちの場所（エルンスト・ヴルチェク）（訳者：五十嵐 洋） （ほぼ番外編）ラス・ツバイたちは「テルムの女帝」の要請で、惑星ドラクリオチの『忘れられた者たちの場所』と呼ばれる大陸に向かった。大陸では女帝が宇宙の各地から連れて来た無数の種族が争っていた。女帝はテラナーにこの大陸の指導者になることを求めていたが、テラナーはそれを無視し地球へと旅立った。（３５８３年５月頃？） ------------------------------------------------------------------- ◆８０４話 時間ハンマー（クルト・マール）（訳者：五十嵐 洋） ３５８３年夏。テラ･パトロールが地球を離れてから１年後。地球に残った僅かな人間は、「小陛下」の精神波で奴隷にされ、宇宙空間に向けて他の人間を呼び戻す暗示を送信させられていた。呼びかけは地球から１７光年離れた惑星インテルメッツォにも到達し、テラ・パトロールのメンバーは『時間ハンマー』と呼ばれる奇妙な錯乱状態に襲われ始めた。 同じ頃、《ソル》は１３億光年の飛行の末に地球を発見したが、地球から人類は消滅し、未知種族が居座っている事を知った。ローダンたちは手分けして人類の手がかりを探し始めた。（３５８３年７〜８月頃？） （※恒星メダイロンのワリンジャー効果は、”喉”に突入した事で消えた事が確認された） |
| ■403巻 「インテルメッツォからの逃亡」(2011/06/23) |
◆８０５話 インテルメッツォからの逃亡（クルト・マール）（訳者：増田久美子） 惑星インテルメッツォにフルクースたちが出現したが、テラ・パトロールのメンバーは「時間ハンマー」で混乱しており、抵抗も出来ないまま捕虜になってしまった。一方、ローダンたちは地球周辺を調査していたが、インテルメッツォからの通信を受信して、救助に向かい、アラスカたちと再会した。（３５８３年７〜８月頃？） ------------------------------------------------------------------- ◇８０６話 火星人と分子変形能力者（Ｈ・Ｇ・エーヴェルス）（訳者：青山 茜） ローダンは情報収集のため、地球や月にコマンドを送り込むが、バルディオク配下の分子変形能力者種族の攻撃を受けた｡地球では偵察中のロルヴィクが「小陛下」の支配化に入ってしまった。（３５８３年７〜８月頃？） (補足：「ロルヴィク＆ハイヌ」コンビ登場話）（P138 タッチャーは老化が遅くなった、または停止している。） |
| ■404巻 「ルサムントラの暗黒」(2011/07/08) |
◇８０７話 テラをめぐる戦い（Ｈ・Ｇ・エーヴェルス）（訳者：五十嵐 洋） 地球でタッチャーたちは「小陛下」に捕まっていたロルヴィクを救出し、直後「小陛下」は突然死亡した。やがてフルクースは大艦隊を呼び寄せて地球の守りを固めたため、《ソル》は月にブルたちを残したまま撤退を余儀なくされてしまった。一方、地球や月、ゴシュモス･キャッスルでは、分子変形能力者（ガイズ＝ヴォールビーラー）たちが暗躍していた。（３５８３年？） (補足：「ロルヴィク＆ハイヌ」コンビ登場話） ------------------------------------------------------------------- ◆８０８話 ルサムントラの暗黒（Ｈ・Ｇ・フランシス）（訳者：五十嵐 洋） ローダンはバルディオクの情報を得るため、突然惑星『ルサムントラ』行きを指示した。アトランたちはローダンが「テルムの女帝」の影響下にあると疑い始めた。アトランたちはルサムントラで「小陛下」の基地を破壊後、フルクースの反撃で危機に陥るが、突然現われたチョールクの艦隊に救われた。チョールクはローダンたちに共にバルディオクと戦うように要請した。一方、バルディオクの「具象」たちは『第四具象ブルロク』の投入を準備していた｡（３５８３年？） |
| ■405巻 「虚無からの再生」(2011/07/22) |
◆８０９話 虚無からの再生（ハンス・クナイフェル）（訳者：林 啓子） （ほぼ番外編）３５８３年９月。銀河系イーストサイド。１２０年前に放棄された旧太陽系帝国のステーションに一人のテラナー男性が出現した。男の体内には七人のテラナーの精神が宿っており、しかも記憶を失っていて何故ここにいるのか解らなかった。男は最終的に超重族に捕らえれられるが、彼らの前でいきなり消滅してしまった。（３５８３年９月３０日〜？） ------------------------------------------------------------------- ◇８１０話 コンセプト登場（ウィリアム・フォルツ）（訳者：林 啓子） ３５８４年１月。超越知性体“それ”は、かつて吸収した地球人類２００億人の精神を体内にとどめておけなくなり、人間一人の肉体に七人の精神を詰め込んだ『コンセプト』という存在を作る事にした。“それ”は、ある古代種族が放棄した人工小惑星『闇の蝶』にコンセプト『ケルシュル・ヴァンネ』を送り、テストを実施した。“それ”は、２００億の人類は地球に戻さず、代わりにＮＥＩ（新アインシュタイン帝国）の住民を地球へ移住させようと考えていた。（３５８４年１月３日〜１月２１日） |
| ■406巻 「オリンプでの邂逅」(2011/08/10) |
◆８１１話 オリンプでの邂逅（ペーター・テリド）（訳者：五十嵐 洋） 銀河系。ラール人のＳＶＥ艦にエネルギーを供給するマスティベック人のピラミッドが突然活動を停止した。ホトレノル＝タアクは調査を命じるが、マスティベック人と連絡がつかないままピラミッドは銀河系から姿を消してしまい、ＳＶＥ艦は今後のエネルギー補給が不可能になってしまった。一方、コンセプトのケルシュル・ヴァンネはオリンプに送り込まれてアンソン・アーガイリスと接触した後、プロヴコン・ファウストのティフラーと面会した。（３５８４年？） ------------------------------------------------------------------- ◇８１２話 ホワルゴニウム・ショック（H・G・フランシス）（訳者：五十嵐 洋） 惑星『ゴールンＩＩ』の基地に滞在するケロスカーたちは、ホワルゴニウムの放射の影響『ホワルゴニウム・ショック』で知能が低下し、８０年計画の実行が困難になりつつあった。それでもエネルギー不足に苦しむラール人に、今後の計画として、老いた恒星をブラックホール化してダッカル次元風船に連結し、ラール人に敵対する公会議種族に攻撃を仕掛ける案を提示した。ラール人はこの過程でマスティベック人が戻って来るという可能性に賭けることにした。一方、ケルシュル・ヴァンネはティフラーに、人類が地球に帰還する『“巡礼の父”計画』を示唆した。（３５８４年？） |
| ■407巻 「ヴァリオと番人」(2011/08/25) |
◇８１３話 エラート還る（クラーク・ダールトン）（訳者：渡辺広佐） かつてミュータント部隊員だったエルンスト・エラートは、肉体を失い精神だけとなって時空間を彷徨いながら地球を探しつづけていた。エラートはついに太陽系に帰還するが、地球は消えてしまっていた。直後、エラートは超越知性体“それ”と接触し、“それ”にティフラー支援を依頼され、少年『ゴルスティ・アシュドン』の精神と二人一組でコンセプトとなった。エラートはＮＥＩ工作員と接触し、ティフラーに連絡をとった。（３５８４年？） ------------------------------------------------------------------- ◆８１４話 ヴァリオと番人（エルンスト・ヴルチェク）（訳者：渡辺広佐） ケロスカーたちは、ラール人に惑星『ホウクセル』に連れてこられ、恒星『アルクル＝ベータ』のブラックホール化の監督を依頼された。しかし、ケロスカーはホワルゴニウム・ショックで「ｎ次元計算能力」を喪失したままで、もはや自分たちが立てた８０年計画をコントロール出来なくなっていた。ロボット・ヴァリオ＝５００はホウクセルに潜入し、ケロスカーの窮状を知らされ、ケルシュル・ヴァンネに連絡をとった。（３５８４年？） |
| ■408巻 「ヴァルベ星間帝国」(2011/09/09) |
◇８１５話 ７Ｄ人間（クルト・マール）（訳者：嶋田洋一） ケロスカーが「ｎ次元計算能力」を失った事で８０年計画はコントロール不能となり、恒星アルクル＝ベータは数十年かけてブラックホール化させるはずが、１年後はブラックホールになると判明した。ケロスカーはケルシュル・ヴァンネに助けを借りるため、ラール人に対し、ケルシュルはケロスカーがかつてバラインダガル銀河で捕虜のテラナーを改造して作った、高度な知能を持つ『７Ｄ人間』で、その助けが必要だという作り話をした。直後、ケルシュルは惑星ホウクセルを訪問し、ケロスカーと話をあわせ、捕虜になって《ソル》で銀河系に帰ってきたが脱走したと説明した。ケルシュルはラール人に高い知性を見せ付けて信用を得た。（３５８４年？） （補足：サブエピソードとして、ケルシュルたちは異宇宙に放り出され、未知種族「瓦礫人」の「標識灯」と遭遇した） ------------------------------------------------------------------- ◆８１６話 ヴァルベ星間帝国（ウィリアム・フォルツ）（訳者：嶋田洋一） （８０８話からの続き）。『ガヌール銀河』（地球の出現した銀河）。バルディオクの三体の具象は、《ソル》を捕まえる罠を仕掛ける事にした。同じ頃、ローダンはひたすらに「小陛下」への攻撃を指示し、アトランたちはローダンが「テルムの女帝」に支配されているのではと疑っていた。やがてローダンたちはフルクースが未知種族『ヴァルベ人』と戦っている事を知り、ヴァルベ人に警告し味方になってもらうため、惑星『ワシトイル』を訪問したが、全ては具象たちの罠だった。（３５８３年１０月２０日〜？） |
| ■409巻 「重力ハッチ」(2011/09/22) |
◇８１７話 悪の黒幕（Ｈ・Ｇ・エーヴェルス）（訳者：嶋田洋一） ロルヴィクとタッチャーは行方不明になったソラナー三人の捜索のため、ヴァルベ人の居住惑星の一つ『第二の巣星系』の惑星『コリエト』に向かった。二人はここで「重力魔術師」という謎の存在に捕らえられる。その正体は具象クレルマクだった。一方、ローダンたちはヴァルベ人の故郷星系『種族の巣』に招待された。（３５８３年） (補足：「ロルヴィク＆ハイヌ」コンビ登場話） ------------------------------------------------------------------- ◆８１８話 重力ハッチ（ハンス・クナイフェル）（訳者：嶋田洋一） 「重力魔術師」こと具象クレルマクは、《ソル》を捕獲するため、フルクース艦隊をヴァルベ人の統治領域に呼び寄せた。一方、ローダンたちは「種族の巣星系」の第２惑星『バイトゥイン』に招かれ、さらにそこから転送施設『重力ハッチ』を経由して、惑星『ダコミオン』に向かった。（３５８３年１１月１５日〜１１月２１日） |
| ■410巻 「飛翔都市カアンセーダー」(2011/10/07) |
◆８１９話 飛翔都市カアンセーダー（ウィリアム・フォルツ）（訳者：赤坂桃子） ローダンたちはヴァルベ人の主星「ダコミオン」に到着したが、すぐに「重力魔術師」を名乗る具象ヴェルノクに捕虜にされ、全てが具象たちの罠だったと悟った。しかしローダンたちはすぐさま逃走した。（３５８３年？） ------------------------------------------------------------------- ◇８２０話 重力の檻（Ｈ・Ｇ・エーヴェルス）（訳者：赤坂桃子） 惑星コリエトでは、タッチャーとロルヴィクが捕虜になっていたが、二人はなんとか逃走した。しかし結局惑星ダコミオンで再び捕まり、同様に捕まったローダンたちと合流する事になった。（３５８３年？） （補足：「ロルヴィク＆ハイヌ」コンビ登場話） |
| ■411巻 「ルナの異人」(2011/10/21) |
◇８２１話 重力カタストロフィ（ハンス・クナイフェル）（訳者：五十嵐 洋） 惑星バイトゥインで待機中のテラナーたちは、ローダンたちと連絡が取れないため、イホ・トロトを捜索に送り出した。トロトは捜索と同時に各地で破壊活動を行い、惑星バイトゥインとダコミオンを結ぶ「重力チューブ」関連の施設を破壊した。その結果、「種族の巣星系」は大混乱に陥り、その隙にローダンたちは脱出した。（３５８３年１２月４日〜７日） ------------------------------------------------------------------- ◆８２２話 ルナの異人（クルト・マール）（訳者：五十嵐 洋） 月で活動中のブルたちの前に、突然コンセプト『グルケル・アソシェン』が出現した。グルケルは、“それ”の指示で、コンセプトをゴシュモス・キャッスルに移住させるため、原住民ムシーラーを別の場所に移動させようとしていた。何故かネーサンはブルたちの行動を妨害し、グルケルを支援し始めた。（３５８３年？） |
| ■412巻 「ハルトの巨人たち」(2011/11/10) |
◇８２３話 《アイアンデューク》争奪戦（クルト・マール）（訳者：増田久美子） 月でブルたちとグルケル・アソシェンが争っている隙に、フルクースたちが月に上陸を開始した。ネーサンは乏しいエネルギーでなんとか月にパラトロン・バリアを展開し、それ以上の侵攻を食い止めた。グルケルは“それ”に召喚されて消えてしまった。（３５８３年？） ------------------------------------------------------------------- ◆８２４話 ハルトの巨人たち（Ｈ・Ｇ・フランシス）（訳者：青山 茜） （ほぼ番外編）（７９５話からの続き）。３５８４年４月。ロナルド・テケナーとジェニファー・ティロンは、ラール人の「有糸分裂放射」（＝ＧＫＤフィールド放射）を逃れて銀河間空間を放浪していたが、突然の事故で宇宙船が行動不能になってしまった。二人は近くを通りかかったハルト人の宇宙船に助けを求めるが、乗員のハルト人は異常に暴力的で理性の欠片も無かった。二人は捕虜同然でマゼラン星雲にあるハルト人の拠点惑星『テルツロック』に連行される事になった。（３５８４年４月１５日〜） |
| ■413巻 「暴力クリスタル」(2011/11/25) |
◇８２５話 追放者の惑星（Ｈ・Ｇ・フランシス）（訳者：五十嵐 洋） （ほぼ番外編）ハルト人の惑星「テルツロック」では、穏健なハルト人と、大柄で凶暴なハルト人の二種類が激しく争っていた。テケナーとジェニファーはテルツロックに到着早々凶暴ハルト人に殺されそうになり、すぐさま逃走した。（３５８４年？） ------------------------------------------------------------------- ◆８２６話 暴力クリスタル（Ｈ・Ｇ・フランシス）（訳者：五十嵐 洋） （ほぼ番外編）テケナーたちは、凶暴ハルト人たちは、密かにテルツロックに追放された先祖帰り傾向を持つハルト人だと知った。彼らはテルツロック土着の『人喰いクリスタル』の放射の影響でさらに凶暴さを増していた。テケナーたちはひとまずテルツロックから脱出した。（３５８４年？） |
| ■414巻 「バルコンの男」(2011/12/09) |
◆８２７話 バルコンの男（クラーク・ダールトン）（訳者：林 啓子） （８１３話からの続き）エラート＝アシュドンは、NEI（新アインシュタイン帝国）とGAVO"K（銀河系諸種族の尊厳連合）の協力関係を確立するため、GAVO"Kの有力者の一人『ムトグマン・スセルプ』が隠れている無人惑星『フォグハ』を訪問した。フォグハには未知施設が存在し、施設内にいた老人『バルコン』は、記憶も無いまま故郷を求めて数千年も宇宙を放浪していた。エラート＝アシュドンは突然理性を失い、施設内の転送機でまた未知の宇宙に送られて行方不明となり、バルコンも基地を破壊して姿を消した。スセルプはNEIとの協調に同意した。（？〜３５８４年５月１０日） ------------------------------------------------------------------- ◇８２８話 ウォルクロヴの偶像（クルト・マール）（訳者：林 啓子） （８１５話・８２７話からの続き）。ラール人は新たに惑星『ドゥーム』に基地を建設し、恒星アルクル＝ベータのブラックホール化計画を進めていた。ドゥームには昆虫種族『ウォルクロヴ』が住んでおり、高度な文明を隠して生活していた。ヴァリオ＝５００はラール人に攻撃されたウォルクロヴを支援した後、ドゥーム近辺に偵察に来ていたムトグマン・スセルプに救出された。（３５８４年５月頃） |
| ■415巻 「第四具象誕生」(2011/12/22) |
◇８２９話 テラナーの謀略（ウィリアム・フォルツ）（訳者：渡辺広佐） （８２１話からの続き）。ガヌール銀河。ヴァルベ星間帝国は３ヶ月半前にテラナーが起こした重力崩壊により大混乱に陥り、バルディオクの三具象も能力を喪失して惑星ワシトイルに閉じ込められていた。具象たちはテラナーに救援を要請し、ローダンは見返りにメダイロン星系からフルクースや小陛下を退去させ、さらに人質も解放させた。その後、ローダンは三具象をワシトイルから《ソル》に移送するが、フルクースに引き渡さずそのまま逃走した。（３５８４年３月２７日〜？） ------------------------------------------------------------------- ◆８３０話 第四具象誕生（ウィリアム・フォルツ）（訳者：渡辺広佐） 《ソル》に囚われた三具象の内部で『第四具象』の『ブルロク』が誕生した。ブルロクは他の三具象を消滅させ、さらに《ソル》の乗員を精神波で支配してしまった。しかし、そこに具象抹殺のためチョールクの大艦隊が到着し《ソル》を包囲した。ローダンとブルロクは生き延びるため手を組み、ブルロクがローダンを人質にする形で《ソル》から逃走した。（〜３５８４年４月１６日） |
| ■416巻 「分子変形能力者の基地」(2012/01/11) |
◇８３１話 分子変形能力者の偵察（Ｈ・Ｇ・エーヴェルス）（訳者：五十嵐 洋） メダイロン星系からフルクースたちが撤退したのと入れ替わりに《ソル》がメダイロン星系に帰還した。同じ頃、月に多数のコンセプトが出現し、戦艦《アイアンデューク》を奪って惑星ゴシュモス・キャッスルに飛び去ってしまった。また、分子変形能力者種族「ガイズ＝ヴォールビーラー」たちもメダイロン星系で再び活動を開始していた｡（３５８４年？） （補足：「ロルヴィク＆ハイヌ」コンビ登場話） ------------------------------------------------------------------- ◆８３２話 分子変形能力者の基地（Ｈ・Ｇ・エーヴェルス）（訳者：五十嵐 洋） コンセプトは惑星ゴシュモス・キャッスルを自分たちの居住用に分割しようと考えていた。タッチャーはガイズ＝ヴォールビーラーたちと交渉し、友好的に彼らをガヌール銀河から撤退させた。《ソル》ではローダンの残していったクリスタルに謎の反応が起きていた。（３５８４年？） （補足：「ロルヴィク＆ハイヌ」コンビ登場話） |
| ■417巻 「アダムス再登場」(2012/01/25) |
◆８３３話 アダムス再登場（ハンス・クナイフェル）（訳者：赤坂 桃子） “それ”は体内に抱えたアフィリカーの精神「Ａ意識存在」の対処に困り、常人とアフィリカーを組み合わせたコンセプトを作ってどうなるか試す事にした。その一人目として、ホーマー・Ｇ・アダムスの肉体に、アダムスとアフィリカー少女の精神を同居させ地球に実体化させた。両者は激しく対立したが、数日後にアフィリカー精神は消え去ってしまった。“それ”は同じ方法を用いて全てのアフィリカー精神を体内から消し去った。一方、アトラン率いる《ソル》は、テルムの女帝のクリスタルが受信する信号がローダンの手がかりと考え、メダイロン星系から旅立った。（３５８４年５月１２日〜１４日） ------------------------------------------------------------------- ◇８３４話 “それ”への反逆（エルンスト・ヴルチェク）（訳者：赤坂 桃子） （８２８話からの続き）。３５８４年５月。銀河系。“それ”は「成就の計画」の最終段階に入るため、全てのコンセプトを呼び戻すことにした。銀河系に派遣されていたケルシュル・ヴァンネだけは普通のテラナーとして生きようと“それ”に逆らったが、結局、ヴァンネ本人の精神以外は“それ”に吸収されてしまった。一方、ラール人はエネルギー不足のため銀河系全域から艦隊を撤退させ、惑星ドゥーム周辺に集結させたが、そのため銀河系では反ラール人勢力が勢いを増していた。ホトレノル＝タアクの撤退戦略に不満を持つマイルパンサーは、ラール人強硬派と結託しタアク暗殺を狙うが、ヴァンネの介入で失敗した。マイルパンサーは逃走するが、昆虫種族ウォルクロヴに殺された｡（３５８４年５月３０日〜？） |
| ■418巻 「パラダイスの幻影」(2012/02/09) |
◇８３５話 理性の回復（Ｈ・Ｇ・フランシス）（訳者：嶋田洋一） （８２６話からの続き）。テケナーはテルツロックに戻って「暴力クリスタル」とコンタクトし、近傍星系に住むアザラシ種族『ブリンドール』がクリスタルの放射を吸収することを知った。ハルト人はブリンドールをテルツロックに移送し、ハルト人の暴力傾向は沈静化した。５ヵ月後、３５８４年１０月。テケナーは「細胞核有糸分裂放射（＝ＧＫＤフィールド放射）が消えていることを知り、銀河系に帰還した。ハルト人はGAVO"Kとの連携を確約した。（３５８４年５月頃？〜１０月） ------------------------------------------------------------------- ◆８３６話 パラダイスの幻影（エルンスト・ヴルチェク）（訳者：嶋田洋一） （８３４話からの続き）。“それ”は以前ケルシュル・ヴァンネに宿っていた６人の精神たちに、「成就の計画」の未来を見せる｡それはコンセプトが不死者として放浪惑星『エデンII』で宇宙を旅し、いつしか超越知性体に進化する、というビジョンだった。６人はヴァンネの中に送り返されヴァンネを説得しようとするが、やがてヴァンネの味方に戻った｡ヴァンネも“それ”に吸収されるが、最後までテラナーの味方になる意志を曲げず、最終的に“それ”はヴァンネを再び送り出した｡一方、恒星アルクル＝ベータはブラックホール化が進んでいたが、ホトレノル＝タアクはケロスカーが信用できず、ラール人の前にケロスカーにブラックホールに入らせ安全を確かめようとする｡ケロスカーたちはそれを逆手にとり、自分たちもブラックホール経由で「テルムの女帝」の元に向かおうとしていた。（３５８４年？） |
| ■419巻 「中性子星の呪縛」(2012/02/23) |
◆８３７話 中性子星の呪縛（クルト・マール）（訳者：嶋田洋一） ホトレノル＝タアクは、ブラックホール化直前の中性子星が問題ないか確かめるため、ＳＶＥ艦にケロスカーとケルシュル・ヴァンネを乗せて送り込む事にした。同じ頃、ガイアからタコ・カクタの精神を宿したティフラーたちが密かに偵察にやってきた。ティフラーは中性子星に突入直前のＳＶＥ艦からテレポートでケルシュルを助け出し、ケロスカーのＳＶＥ艦は中性子星の転送効果を利用して「テルムの女帝」の元にいる仲間の所に旅立った。ラール人は５ヵ月後にブラックホールが完成すると確信した。（３５８４年１１月頃） （補足：サブエピソードとして、８１５話の続編的なエピソードあり。惑星ホウクセルでヴァリオ＝５００は、異宇宙の未知種族「瓦礫人」に仕える「監視者」と遭遇し、時空の乱流を利用して、監視者の元の世界への帰還を手助けした） ------------------------------------------------------------------- ◇８３８話 炎の飛行士の楽園（クルト・マール）（訳者：嶋田洋一） （８３３話からの続き）。ガヌール銀河のメダイロン星系。惑星ゴシュモス・キャッスルでは、コンセプトたちが『故郷ＩＩ計画』に従い、原住種族ムシーラーたちを１０００光年離れた楽園惑星に移住させた。さらにコンセプトは、無人となったゴシュモス・キャッスルを半球状に分割し、惑星「エデンII」を作り上げた。テラナーは、コンセプトたちから、今後“それ”が地球がどこかに安全な場所へ移動させると予告した。フルクース艦隊はバルディオクからメダイロン星系周辺からの撤退を命令された。直後、地球に突然無数の人間が現われた。（〜３５８４年１１月１５日） |
| ■420巻 「コンセプトの大祭典」(2012/03/09) |
◆８３９話 コンセプトの大祭典（クルト・マール）（訳者：林 啓子） 突然地球各地に、３０億人のコンセプトが「大祭典」に参加するためと称して出現した。その中にはアフィリカー政権のトップだった「トレヴォル・カサル」も混じっていた。カサルは、アフィリカー支配を復活させようと暗躍するが、テラ・パトロールに倒された。コンセプトは地球との別れを祝う「大祭典」を開いた後、惑星エデンIIに向かった。ネーサンは“それ”との約束に従い、再び地球上の全設備を再起動させた。ネーサンはバルディオクに人類の機密情報を渡さないため、一旦機能を停止させていたのだった。グルケル・アソシェンは、人類への永遠の別れを告げて地球を去っていった。（３５８４年１１月下旬頃） ------------------------------------------------------------------- ◇８４０話 ブルロクのシュプール（ウィリアム・フォルツ）（訳者：林 啓子） （８３３話からの続き）。３５８４年１０月。ガヌール銀河。ローダンがブルロクに連れ去られてから５ヶ月経ったが、行方は解らないままだった。ドウク・ラングルたち「テルムの女帝の研究者」４人は、自分たちの素性を求め、ローダンの残した「テルムの女帝のクリスタル」を盗んで《ソル》から逃げ出した。４人は過去バルディオクの支配下にあった未開惑星『クルーム』に到着し、またプーカル（チョールクの軍事司令官）もクリスタルに導かれてやって来た。ドウクは自分の過去を思い出すが、他の３人は罠にかかって死亡した。やがて《ソル》がクルームに到着し、ブルロクとローダンの手がかりを見つけ、ドウクの助けで後を追う事にした。（３５８４年１０月１５日〜） |
| ■421巻 「ガラス世界」(2012/03/23) |
◆８４１話 ガラス世界（クラーク・ダールトン）（訳者：五十嵐 洋） （８２７話・８４０話からの続き）。逃走中のブルロクは、休息のため荒廃した惑星「ガラス世界」に立ち寄り、一旦ローダンを解放した。一方、精神だけで宇宙を漂っていたエラート＝アシュドンは、“それ”の力で「ガラス世界」の小動物に憑依し、短時間ローダンを援助した後、すぐに消えた。直後《ソル》は「ガラス世界」に到着し、ローダンの手がかりを発見した。エラート＝アシュドンは、惑星エデンIIで“それ”が用意した新しい人間の肉体を得た。（３５８４年１２月頃） ------------------------------------------------------------------- ◇８４２話 無限への門（Ｈ・Ｇ・フランシス）（訳者：五十嵐 洋） （８３７話からの続き）。銀河系。ケロスカーが消えてから５ヶ月後、ついにブラックホール・アルクル＝ベータが完成したが、ホトレノル＝タアクはブラックホールを罠と疑い、艦隊突入をためらっていた。しかし、部下との権力闘争に負け、しかたなくブラックホール突入を指示した後、自分は暗殺を逃れるため銀河系に脱出した。ラール艦隊はブラックホールに消え、銀河系は１２６年ぶりにラール人支配から解放された。（３５８５年４月頃？） |
| ■422巻 「早熟な夢想家」(2012/04/06) |
◆８４３話 早熟な夢想家（Ｈ・Ｇ・フランシス）（訳者：渡辺広佐） ３５８５年。ダッカル次元風船では４年前の次元トンネル崩壊後、ツグマーコン人とラール人が閉じ込められ、次元風船崩壊に怯えていた。ツグマーコン人は「闇のスペシャリスト」の代わりとなる人工生物『早熟な無想家』２体を開発していたが、だんだん制御が効かなくなっていた。やがて、銀河系からの次元トンネルを通りラール人の艦隊が次元風船に到着し、同時に次元風船の不安定は解消された。全てはケロスカーの計画とおりだった。ツグマーコン人は、不要になった危険な「無想家」の処分を決意し、「無想家」たちは自らの意思でブラックホールに消えた。 一方銀河系では、ティフラーが“それ”の指示で、ガイア人をガヌール銀河の地球に移住させる「“巡礼の父”計画」を進めていたが、“それ”が近いうちに地球を太陽系に戻そうとしていると知らされる。（３５８５年３月） ------------------------------------------------------------------- ◇８４４話 オリンプの異人（Ｈ・Ｇ・エーヴェルス）（訳者：渡辺広佐） ３０年前の３５５５年。惑星オリンプでラール人の一グループが地下施設に潜入し、そのまま消えた。実は彼らは分子変形能力者（略称：ＭＶ）の種族「ガイズ＝ヴォールビーラー」だった。現在。３５８５年４月。ＭＶはオリンプの地下に一大拠点を建設し、ラール人の銀河系撤退を機会に、他の五銀河に分散している仲間たちをオリンプに呼び寄せた。皇帝アーガイリスはオリンプでの異人の暗躍を察知し、ＭＶの一人を捕虜にした。（３５８５年４月） （補足：外伝で活躍する「ガイ・ネルソン船長」についての記述あり） |
| ■423巻 「ラール人の逃避行」(2012/04/20) |
◇８４５話 星間漂流物（ハンス・クナイフェル）（訳者：赤坂桃子） ３５８５年４月。銀河系。ホトレノル＝タアクは放棄されたＳＶＥ艦の中に潜んでいたが、そこに略奪目的のテラの宇宙船が現われた。タアクは船を奪うと、単身オリンプに向かった。（３５８５年４月３日〜１２日） ------------------------------------------------------------------- ◆８４６話 ラール人の逃避行（エルンスト・ヴルチェク）（訳者：赤坂桃子） ホトレノル＝タアクはオリンプに向かっていたが、船の故障で立ち往生してしまった。最終的にタアクは、オリンプへ向かっていたロナルド・テケナーの船に収容された。（３５８５年４月頃？） |
| ■424巻 「最終要塞タイタン」(2012/05/10) |
◇８４７話 メタモルフォーゼ（H・G・エーヴェルス）（訳者：増田久美子） 惑星オリンプの地下に潜むガイズ＝ヴォールビーラーたちは、太古に繁栄し滅亡した故郷星間帝国トバの復興を目指していた。彼らは、まず忘れられた故郷惑星を人類に捜索させるため、惑星ガイアへ潜入し、NEI（新アインシュタイン帝国）の首脳陣とすり代わって人類を支配しようと考えていた。しかし皇帝アーガイリスに平和共存を説かれ、彼らは一旦オリンプから立ち去った。（３５８５年４月頃？） （補足：外伝で活躍する「ガイ・ネルソン船長」についての記述あり） ------------------------------------------------------------------- ◆８４８話 最終要塞タイタン（クルト・マール）（訳者：増田久美子） ティフラーたちは“それ”が地球を太陽系に戻すと知り、かつての地球軌道を巡る矮星コボルトの様子を確認することにした。ホトレノル＝タアクは先行して土星の衛星タイタンにある超重族の要塞に潜入し、内部から施設を破壊したため、超重族はタイタン要塞から撤退した。コボルトはブラックホール化しつつあることが確認され、ケルシュル・ヴァンネは“それ”から、ガヌール銀河の恒星メダイロンとコボルトをブラックホール転送機に変えることで、地球と月を太陽系に戻すと知らされる。（３５８５年４月頃？） |
| ■425巻 「バルディオク」(2012/05/24) |
◇８４９話 重力過流（クルト・マール）（訳者：五十嵐 洋） ３５８５年５月。ガヌール銀河。地球は恒星メダイロンの異常により「重力過流」に襲われ始めた。ホーマー・Ｇ・アダムスはグルケル・アソシェンから、地球と月がブラックホール化したメダイロンを経由して太陽系に戻るという“それ”の計画を伝えられる。コンセプトたちは惑星エデンＩＩで宇宙の何処かへと旅立った。３５８５年６月２８日、地球と月はブラックホール経由で太陽系へと帰還した。ティフラーはガイア人に地球の帰還を知らせた。ホトレノル＝タアクは惑星ガイアでロクティン＝パルと和解した。（３５８５年５月〜６月３０日） ------------------------------------------------------------------- ◆８５０話 バルディオク（ウィリアム・フォルツ）（訳者：五十嵐 洋） （８４１話からの続き）。数百万年前、宇宙のどこかに『強者』という七人の不死のヒューマノイドが存在した。彼らは『物質の泉』のかなたに存在する謎の存在によって各人の『宇宙の城』に配置され、必要に応じて『召喚』されていた。七人は召喚の度に『播種船』（はしゅせん）に生命の胚『胞子』を搭載して宇宙に蒔き、生命を誕生させていた。また彼らは「大群」の建設も指導した。しかし強者たちは目的も解らないまま永遠に続く任務に倦んでいた。強者の一人『バルディオク』は、密かに任務を放棄し、播種船を自分の目的に使って大帝国の支配者になるという野望を実行に移そうとしていた。彼は謎の存在との連絡役ロボット『ライレ』を抱きこんだ。強者の一人『ガネルク』（７４６話などに登場）は「カリブソ」と名前を変え、大群の監視者になるはずだったが、バルディオクに殲滅スーツを盗まれてしまった。しかしバルディオクの野望は仲間に見抜かれ、罰として脳だけを取り出され未開惑星に放置された。 現在。ローダンは第四具象ブルロクによって、『バルクセフト銀河』の『パルフェクス＝パル星系』の第三惑星『バルディオク』に連行された。ローダンはこの星の表面を覆い尽くすネット状の脳が超越知性体「バルディオク」そのものだと知ったが、バルディオクは眠りについていた。フルクースはバルディオクの一部を次々と「小陛下」として宇宙に送り出していた。同じ頃カリブソは、殲滅スーツを取り返し仲間の元に帰還したが、「宇宙の城」にはどの強者もいなかった。そこに「召喚」が届き、カリブソは召喚元へ向かった。（時期不明：３５８４年１２月以降） |
| ■426巻 「星々のあいだの孤島」(2012/06/08) |
◇８５１話 宇宙の悪夢（ウィリアム・フォルツ）（訳者：嶋田洋一） 数百万年前。脳だけとなって追放されたバルディオクは、奇跡的な偶然の連鎖によって惑星の植物と接触し、やがて惑星全体の植物群を取り込んだ巨大な生命体となった。その後、バルディオクは眠りについたまま無意識の権力欲に従って領域を拡大し続け、やがて超越知性体へと進化した。 現在。ブルロクはバルディオクにとって代わるという野心に従い、バルディオクの中心「始原脳」を探していた。ローダンはバルディオクに警告するため、バルディオクの共生体になるという道を選ぶ。ガネルクは自分の宇宙の城に残された伝言で、バルディオクの脳がある星の位置を知り、その場所に向かった。（時期不明：３５８４年１２月以降） ------------------------------------------------------------------- ◆８５２話 星々のあいだの孤島（クラーク・ダールトン）（訳者：嶋田洋一） （８４１話からの続き）（３５８５年６月頃）。惑星「ガラス世界」でローダンの手がかりが見つかってから半年後。《ソル》はローダンを追ってガヌール銀河の隣接銀河『“青い目”銀河』に向かっていた。途中、フルクースの銀河間ステーションでフルクースとの争いになるが、なんとか切り抜けた。（不明：おそらく３５８５年６月頃） |
| ■427巻 「人類の故郷」(2012/06/22) |
◆８５３話 人類の故郷（H・G・フランシス）（訳者：嶋田洋一） ３５８５年１２月。銀河系。ティフラーは惑星ガイアの住民を地球に移住させ、さらに銀河系各地に住むテラナーについても希望者を地球へ移送していた。地球ではガイアからの移住者の一人『ボイト・マルゴル』が暗躍を開始していた｡またケルシュル・ヴァンネは“それ”から呼び出され、姿を消した。（３５８５年１２月２日〜２１日） ------------------------------------------------------------------- ◇８５４話 ガイア・ミュータント（H・G・フランシス）（訳者：嶋田洋一） 地球では３５８６年１月１日に新国家『自由テラナー連盟（ＬＦＴ）』が建国され、ティフラーが元首『主席テラナー』となった。しかし閣僚の一人「ペイン・ハミラー」は、ミュータントのボイト・マルゴルの他人を支配する超能力によって、マルゴルの操り人形と化していた。同じ頃、マルゴルを憎むガイア人ミュータント３人は、独自にマルゴルを追跡していた。クレタ島ではレムール文明時代の遺跡から『パン＝タウ＝ラ』という言葉が見つかっていた。（３５８５年１２月〜３５８６年１月１０日） |
| ■428巻 「精神スペクトル」(2012/07/06) |
◆８５５話 精神スペクトル（エルンスト・ヴルチェク）（訳者：青山 茜） ３５８６年１月。ボイト・マルゴルは自分の過去を語った。マルゴルは３４９２年に暗黒星雲プロヴコン・ファウストの惑星『ツォッタートラクト』で、ヴィンクラン人の父とガイア人の母の間に生まれた。マルゴルはツォッタートラクトの現住種族『ツォッター』が退化する前に作った『バラプラズマ』製芸術品『サイコド』の影響で、生まれたときから超能力を持っていた。マルゴルは他人を『パラテンダー』という操り人形にする能力を持ち、ガイアで強大な存在となっていったが、やがて３人のミュータントと敵対する事になった。（３５８６年１月某日） ------------------------------------------------------------------- ◇８５６話 死の惑星での邂逅（H・G・エーヴェルス）（訳者：青山 茜） ３５８５年１２月。ケルシュル・ヴァンネは“それ”から呼び出され、赤色巨星『ポルポウロ＝デンジャー』へ向かうが、恒星を巡る異宇宙から来た惑星『ラヴァラル』でロボットの捕虜になってしまった。一方、「光の守護者」テングリ・レトスの「永遠の船」も偶然同じ惑星で難破していた。両者は協力して脱出し、ラヴァラルは元の異宇宙に消えた。“それ”の使者は、ヴァンネに、テラナーは指定ポジションに遠征し、謎の存在「パン＝タウ＝ラ」の危機を適切に処理するように求め、レトスにはテラナーへの協力を依頼した。ヴァンネはレトスをオリンプに運んだ。３５８６年１月、月のネーサンは突然警報を発令した。（３５８５年１２月２０日〜３５８６年１月１１日） （補足：サブエピソードとして、外伝で活躍する「ガイ・ネルソン船長」が登場。レトスの「永遠の船」に姉メイベルと共に相対的不死者として同乗していた。姉と共に謎のミニチュア都市「トラガラグの永遠の都市」に吸い込まれてミニ人間となり、さらにそのまま永遠の船ごと異宇宙に転送された。以後消息不明）。 |
| ■429巻 「アフィリーの遺産」(2012/07/20) |
◆８５７話 アフィリーの遺産（クルト・マール）（訳者：五十嵐 洋） ３５８６年１月。ルナの「ゲルミア・セクター」で未知の活動が確認された。ゲルミア・セクターは、かつてアフィリカー政権時代に未知のプロジェクトが進められていた地区だった｡ペイン・ハミラーはネーサンがゲルミア・セクターで、人類のために『バジス』なる何かを建造していると知り、その活動を支援することを決意した。ハミラーは、幼い頃、《ソル》内でアミュレット「ツォッタートラクトの奇蹟」を持つ謎の老人と会ったことを思い出した｡またハミラーはボイト・マルゴルの手先として、無意識のうちに、全ての情報をマルゴルに漏らしていた。（３５８６年１月１２日〜１９日） ------------------------------------------------------------------- ◇８５８話 《バジス》（クルト・マール）（訳者：五十嵐 洋） ネーサンはゲルミア・セクターから十万個以上の巨大なパーツをルナ周回軌道に打ち上げ、パーツは集結して超巨大宇宙船『《バジス》』が完成した｡“それ”は人類に、銀河系から２億光年はなれた『チューシク銀河』へ遠征し、「パン＝タウ＝ラ」の危機に対応するように求めていた。ネーサンは人類に対し、“それ”の使命を果たすため《バジス》を使用するように提案した。一方、ガイア・ミュータント３人はハミラーがボイト・マルゴルの手先だと気がつき、政府に警告した。ボイト・マルゴルはハミラーたちにバジス強奪を命じていた｡ネーサンはハミラーたちを《バジス》内に招き、設備について説明した。ティフラーは、ハミラーが怪しいと感じ、旧ミュータントたちの協力を得るため、ＰＥＷ金属を《バジス》に搬入させた。（３５８６年１月２１日〜２９日） |
| ■430巻 「時間超越者の帰還」(2012/08/08) |
◇８５９話 暴力リング（ハンス・クナイフェル）（訳者：赤坂桃子） （番外編）銀河系のジャングル惑星『ヴォルチャー・プール』には、１００年前にラール人から逃れてきたテラナーの小集団が暮らしていたが、彼らは惑星の自然が作る「暴力リング」という包囲網に苦しめられていた。ある日エルトルス人の犯罪者の船がヴォルチャー・プールに着陸したため、住人は船を乗っ取り地球へ帰還した。（〜３５８６年２月２０日） ------------------------------------------------------------------- ◆８６０話 時間超越者の帰還（ウィリアム・フォルツ）（訳者：赤坂桃子） （８５２話からの続き）バルクセフト銀河。ガネルク＝カリブソは惑星バルディオクに到着し、強者バルディオクの脳が超越知性体に進化していることを知り驚く｡直後、ガネルクの前に第四具象ブルロクが現れ、共にバルディオクの脳を破壊しようと持ちかけるが、ガネルクは拒絶した｡続いてキトマ（＝大群の建設者の少女）が現れ、ガネルクに、バルディオクの播種船が所在不明のままでは宇宙に危機が訪れるので、バルディオクを助ける様に頼む｡ローダンはバルディオクの夢に介入し、ついにバルディオクを目覚めさせた。バルディオクからの指示が途切れたため、フルクースは混乱して戦闘不能に陥り、テルムの女帝側も一旦停戦した。また小陛下は消滅してしまい、小陛下に支配されていた種族は解放された｡《ソル》はようやく惑星バルディオクに到着し、ローダンを救出した｡ローダンは、バルディオクの脳を見つけ出し「テルムの女帝」の元へ届けるというアイデアを示す｡（不明：おそらく３５８５年６月頃） （注：「物質の窪地」という言葉が初登場） |
| ■431巻 「脳搬送」(2012/08/24) |
◆８６１話 脳搬送（ウィリアム・フォルツ）（訳者：嶋田洋一） ガネルクはアラスカ・シェーデレーアにバルディオクの始原脳の位置を教えると姿を消した。第四具象ブルロクは、混乱しているフルクースに対し、惑星バルディオクを爆撃し超越知性体バルディオクを殺せと命令してやはり消えた。しかしフルクースはバルディオク殺害をためらい、テラナーと話し合いを持った。ローダンはバルディオクの始原脳を《ソル》に積み込ませ、《ソル》は惑星ドラクリオチへ向かった。バルディオクは自殺を計るが、ローダンの説得で生きることを決めた。ローダンはバルディオクから、播種船の名前が《パン＝タウ＝ラ》だと教えられる｡（不明：おそらく３５８５年６月頃） ------------------------------------------------------------------- ◇８６２話 時の冷風（クラーク・ダールトン）（訳者：嶋田洋一） （８５８話からの続き）銀河系。惑星ガイアで休息していたハルノが、未知の存在の影響で「時間真空」という危険な現象を発生させ始めた。ホトレノル＝タアクは、ガイアを守るためハルノを無人惑星『ムグナモル』に移送したが、二人は『時の冷風』に巻き込まれ、幽霊の様な存在となって８０００年前の地球のクレタ島に移動してしまった。二人はクレタ島で『デメテル』と呼ばれる異人が崇められている姿を目撃した後、ホーマー・Ｇ・アダムスたちの助けで現在に帰還した。地球では、ペイン・ハミラーがクレタ島で重大発見があったと知り、ボイト・マルゴルの命令で現地に飛んだ。（不明：３５８６年２月末以降） |
| ■432巻 「眠れる女神」(2012/09/07) |
◆８６３話 眠れる女神（H・G・フランシス）（訳者：嶋田洋一） クレタ島で８０００年前の未知文明の施設が発見され、施設内の棺には「女神デメテル」が眠っていた。ボイト・マルゴルはデメテルに興味を持ち、ハミラーに命じて棺を自分の元に運ばせた。一方、ガイア・ミュータント３人は棺を追跡し、ようやくマルゴルを見つけるが、結局マルゴルは眠ったデメテルをさらって姿を消してしまった。（不明：３５８６年２月末以降） ------------------------------------------------------------------- ◇８６４話 デメテルの逃走（H・G・フランシス）（訳者：嶋田洋一） マルゴルは眠っていたデメテルを覚醒させるが、デメテルはすぐさま逃走した。やがてデメテルは地球の言語や知識を習得するものの、過去の記憶を失っており、当てのない逃走を続行した。ガイア・ミュータント３人はデメテルを追跡するものの、同様にデメテルを追っていたボイト・マルゴルに捕まってしまった。ティフラーは《バジス》の『チュシク銀河』への出発日を５月１日と決定した。（３５８６年３月１８日の前後数日） （注：《バジス》の目的地名が「チューシク銀河」から「チュシク銀河」に変っています） |
| ■433巻 「災いのオーラ」(2012/09/21) |
◇８６５話 宇宙の迷走（H・G・エーヴェルス）（訳者：林 啓子） ホトノレル＝タアクは人生の目的を見失い宇宙をさまよっていたが、プロスペクターの『プヨン・アルザチェナ』と出会って意気投合し、ＭＶ（分子変型能力者種族：ガイズ＝ヴォールビーラー）捜索を新しい目的と決め、惑星オリンプに乗り込んだ。オリンプにいた「光の守護者」テングリ・レトスは、タアクとプヨンの目的を知り、彼らに接触する事にした。タアクは、太古にラール人が銀河系を訪問し、銀河種族のために戦ったという事実を知った。地球ではデメテルが偽名でロワ・ダントンと会見し、《バジス》遠征参加を直訴した。同じ頃、ＭＶたちは、《バジス》をトバ捜索のために奪おうと、GAVO"Kメンバーに化けて地球に潜入しようとしていた。（不明：３５８６年３月中旬以降） （注：分子変型能力者のエピソード） ------------------------------------------------------------------- ◆８６６話 災いのオーラ（H・G・エーヴェルス）（訳者：林 啓子） ＭＶたちは《バジス》に潜入したが、デメテルに興味を引かれコピーしようとして、『トバのオーラ』に跳ね返されて正体を表してしまった。ＭＶたちは捕らえられるがなんとか逃走した。テングリ・レトスは超越知性体“それ”から「永遠の船」捜索を指示され、タアクたちと共にＳＶＥ艦で旅立つ事になった。（不明：３５８６年３月中旬以降） （注：分子変型能力者のエピソード） |
| ■434巻 「《バジス》発進！」(2012/10/05) |
◇８６７話 バルディオクと女帝（H・G・フランシス）（訳者：五十嵐 洋） （８６１話からの続き）。《ソル》は「テルムの女帝」の拠点・惑星ドラクリオチを目指していたが、船内のバルディオクの脳を維持する環境が崩壊し始めた。さらに、具象ブルロクは、バルディオク殺害のため､フルクース艦隊を率いて《ソル》を追跡してきた。バルディオクは最後の力を使って精神波を発し、ブルロクや艦隊を追い払った。ローダンは、女帝から得た知識で、女帝が太古から七強者の活動、バルディオクの離反と超越知性体への発展、などを見守ってきた事を知る。最終的にバルディオクの脳は原子レベルで女帝と融合した。ローダンはバルディオクの最後の依頼を聞き、「チューシク銀河」に有る播種船「パン＝タウ＝ラ」を接収することを決意していた。（不明：３５８５年６月頃〜３５８６年５月頃の間のいつか） （「バルディオク」サイクル完結） |