ペリー・ローダンあらすじ・第10サイクル「宇宙のチェス」（300〜325巻／600〜649話） |
・巻数：３００〜３２５巻（６００〜６４９話） ・期間：３４５６年〜３４５８年 ・舞台：銀河系・並行宇宙・ナウパウム銀河・カトロン銀河 ３４５６年８月。テラナーが長年研究していた反物質機関『ニューグ＝シュヴァルツシルト反応炉』の開発が最終段階に入り、早速旗艦《マルコ・ポーロ》に搭載しての宇宙空間でのテストが開始されました｡ところが実験は予想もしないトラブルによって失敗し、そのショックで、艦は本来の宇宙から放り出され、全く別の宇宙、『並行宇宙』へと転移してしまいました。 ”並行宇宙”では、ローダン（ローダンII）は独裁者として太陽系帝国を１５００年も恐怖で支配していました。 《マルコ・ポーロ》はすぐさま太陽系から逃走しますが、この宇宙の何処にも行く場所は有りません。そこへ本来の宇宙から超越知性体”それ”が現れ、二人のローダンの一対一の決闘を指示しました。ローダンIがこの戦いにからくも勝利すると、”それ”は《マルコ・ポーロ》を本来の宇宙へと送り返しました。 実は”それ”は、対立する超越知性体『”反それ”』とチェスのような戦いを開始していました。”反それ”はテラナーの滅亡を狙い、逆に”それ”は滅亡を防ごうと、互いにある特定のルールに従って争っていました。《マルコ・ポーロ》の並行宇宙漂流はこの戦いの第一幕に過ぎませんでした。 （３００巻〜３０４巻／６００話〜６０７話）（３４５６年８月〜１０月） ３４５６年１１月、テラで全く未知の伝染病『ＰＡＤ病』が発生しました。ＰＡＤ病は治療法が見付からない中、たちまち銀河系中に広まり、全ての銀河種族がこの病気にかかってしまいました。治療の試みが全て失敗し、殆どの希望が失われたとき、テラナーは遂に最後の手段として過去に遡っての歴史改変を敢行しました。この試みは成功し、ＰＡＤ病が蔓延した未来は消去されました。 （３０４巻〜３１１巻／６０８話〜６２１話）（３４５６年１１月〜３４５７年５月） ３４５７年６月。ローダンは”反それ”の計略で脳と肉体を分離され、脳は未知の銀河『ナウパウム銀河』へと転送されてしまいました。ローダン脳は『ナウパウム･レイチャト帝国』の領土で発見され、この銀河の主要種族の一つ『デュイント人』の肉体に移植されました。ローダンは帝国の指導者達と知り合いになり、帝国の諸問題を解決しながら帰還の方法を探し続けました。 やがて、ローダン達はナウパウム銀河の最大の課題である人口爆発問題を解決するため、隣接銀河『カトロン銀河』へ遠征し、ここで二つの銀河の歴史を知りました。太古、カトロン銀河を支配した種族『ペルトゥス』とナウパウム銀河の支配者『ユーロク』は大戦争を戦い、両種族が既に滅びた後も、ペルトゥスのロボット施設がナウパウムを破滅させるため人為的に人口爆発を発生させていたのです。ローダンはロボット施設を破壊して人口爆発を食い止め、さらにナウパウム種族がカトロンへ移住できるように条件を整え、人口問題解決の道を開きました。そしてカトロンで見つかった物質転送機から、ローダン脳が故郷銀河からナウパウム銀河へ転送された時のデータを導き出し、それを逆転させる事で遂に故郷銀河へと帰還しました。 ”反それ”はローダン脳が帰還した事で劣勢となり、ルール違反を犯してまで戦いに勝とうとしますが、最終的に”それ”に敗北しました。戦いの決着がつくと、ゲームの審判『宇宙の高次勢力』は、”反それ”に対し、ゲーム中の無数の違反行為の罰として、『無名ゾーン』への『十相対単位』の追放刑を課しました。”それ”はテラナーに戦いが終ったことを告げ、さらに「テラナーには困難を克服したことに対する報酬が与えられるだろう」という謎めいた言葉を残しました。 （３１１巻〜３２５巻／６２２話〜６４９話）（３４５７年６月〜３４５８年５月） |