タイムマシン大集合 |
| ローダン・シリーズに登場する「時間を越える機械」をご紹介いたします。 |
| ■時間転換機（時間地下庫版） |
ヴェガ星系の惑星フェロルの「時間地下庫」に設置してあった機械。超知性体《それ》が永遠の生命への手がかりとして残しており、１９７５年に地下庫に入ったローダン一行を紀元前８０００年まで運んだ。ローダン・シリーズに登場した初のタイムマシンである。初出＝８巻・１５話「銀河の時空を抜けて」・１９７５年。 |
| ■時間転換機（アコン人版） |
アコン人が開発したタイムマシン。アコン名「エポトロン」。機械の周りにフィールドを張り巡らし、その範囲内を過去に移行させる。未来へ行くことは出来ない。一旦過去に移行すれば、フィールドから出ても「現在」には戻らない。２２世紀初頭時点でアコン人も製造技術を失っていた。二基存在していたが、一基は２１０２年に惑星アルコンＩＩＩを過去に戻す作戦に投入されテラナーに破壊された。もう一基は２１０６年にテラナーが盗みだし６０００年前に移動する作戦に使用されたが、これも作戦中に失われた。初出＝５３巻・１０５話「幽霊艦隊現る」・２１０２年。 |
| ■時間転換装置（惑星ヴァリオ） |
| 島の王たちの開発したタイムマシン。アンドロメダ星雲の惑星ヴァリオに建造されており、恒星の膨大なエネルギーによって「絶対ゼロフィールド」を作り、現在と５万２３９２年前を結んでいる。常に現在−過去間の時間差は一定で、現実時間で一年経過すれば、過去の出口も一年未来側へ移動する。島の王たちはこの装置を使って、過去界から優秀な人材を誘拐し現実世界へ連れてきていた。 ２４０４年にローダン達の乗る《クレストＩＩＩ》はこの装置により西暦紀元前４万９９８８年に送り込まれてしまったが、過去界から戻ってきた《クレストＩＩＩ》によりヴァリオの装置は破壊された。初出＝１３２巻・２６４話「死者たちの侵攻」・２４０４年。 |
| ■時の目 |
| レムール人（テラナーの祖先）が紀元前５万年頃に開発したタイムマシン。「時間船」「時間性観察装置」。当時、月（ルナ）で研究をしていた科学者グループ「ルナ＝クラブ」が秘密裏に開発した。「時間ではなく空間を移動するが、それがマイナス時間で行われる（以上、意味不明）」ため過去を観察できる。未来への移動は事実上出来ない。 紀元前４万９９８８年にテラナーは「超ロボット・ラッキー・ログ（注：テラナーがアンドロメダで出会ったロボット。超能力が使える）」の協力でこの船を奪取し「アンゲコック」と名付けた。しかしログはやがて船と一体化してそれまでとは別の存在となり、どこかへ消えてしまった。後に、この元「時間船」は「ドゥル」という時間流を旅する神秘的な存在となった事が解った。 （補足） ３４４１年にローダン達は惑星ラスト・ホープでラッキー・ログと奇跡的な再会を果たした。ログはそれまで三次元空間に自分の実体化した影を投影し、カマシュ人のロコシャン一族の守り神「ルログ」として様々な奇跡（というか悪戯）を起こしていたが、ついにこのとき自分の正体をロコシャン達に披露したのである。ログはこのあとパトゥリ・ロコシャンとともにカマシュへ旅立っていったが、悪戯癖は相変わらずのようである。 初出一覧 ・時の目 ＝１３３巻・２６５話「時の目」・２４０４年 ・ラッキー・ログ＝１２９巻・２５８話「マイクロ刑吏」・２４０４年 ・ドゥル ＝１０３巻・２０５話「アンドロメダの守護者」・２４００年 |
| ■時間間転送機（ヴェガ星系第六惑星ピゲル） |
島の王たちの開発したタイムマシン。最高５００年までの時間移動を可能とする装置。紀元前４万９９８８年時点で、銀河系のタノス星系第六惑星（ヴェガ星系第六惑星ピゲルの事）に一基存在していた。《クレストＩＩＩ》はこれを利用して、紀元前４万９４８８年へ移動した。初出＝１３５巻・２７０話「時間ステーション急襲」・２４０４年。 （おまけ＝３４巻「消えた生命の星」のペリー･ローダン百科の「ヴェガ星系」の項で、この装置の事にちらっと触れられています。ここでは島の王たちの事は「島のマスターたち」と訳されています。当時こういう文章を読んで、未来の展開に夢を馳せた事が懐かしく思い出されますね） |
| ■時間転換機（レムール人版） |
惑星スコーチャーに隠れ住んでいたレムール人が開発したタイムマシン。マシンの中に入った物体を時間移動させる。ローダン達はこのマシンを使って２４３７年から１００００年前に遡り、２５世紀時点でスコーチャーに繁殖していたマークスの着陸を阻止して歴史を改変した。しかしローダンは歴史改変の危険性を強く感じ、転換機を資料もろとも破壊した。初出＝１９０巻・３８０話「時間コマンド」・２４３７年 |
| ■ＡＴＧフィールド |
| 「アンティテンポラル干満フィールド」の略。太陽系全体を包み込む時間バリア。水星に建造された「主干満転換システム」が太陽のエネルギーを利用してフィールドを展開する。フィールド内の物体は５分間の「相対未来」に移行するため、現実時間からは存在が消えてしまう。２９世紀から始まった「５００年計画（ローリン計画）」で建造され、３４３０年１０月３０日（別名：ローリンデイ）に初起動し、他者に太陽系が消滅したと信じ込ませた。この偽装は３４３４年７月１７日で終了した。初出＝２００巻・４００話・「薄明の人類」・３４３０年 |
| ■ゼロ時間デフォルメーター |
テラナーが３５世紀（３４３２年）に開発した初の自前のタイムマシン。直径５０メートル・高さ７０メートルの釣鐘型。自力での場所移動は不可。作動原理は「島の王たち」の技術が元になっており、それが銀河系に移住したテフローダー経由で「ニュートン星系」に住むテラナーの科学者グループの一派「ラパリスト」にもたらされた。超物理学的理由により、出発時点より未来へ行くことは出来ない。また完璧なタイムマシンとは言えず、過去で一週間過ごせば、帰還できるのは出発日の一週間後であり、出発日当日ぴったりに帰ってくる様なことは出来ない。 ・一号機 ３４３２年７月末に「ニュートン星系」の科学者グループの一派「ラパリスト」が完成させた。「３０世紀に遡り、超ミュータント・リバルド・コレッロの誕生を阻止し、結果歴史を改変する」という作戦に使用されたが、結局作戦は失敗し、現実時間（３４３２年８月）に帰還したところで、他の科学者グループによって完全に破壊された。 ・二号機 ３４３３年７月にローダン達がラパリストの資料を基に地球で完成させ、太陽をノヴァ化させている「太陽衛星」の設置を阻止するための２０万年前への大遠征に使われた。一号機によりもスペースに余裕があり、スペースジェット・戦闘ロボット等を搭載している。３４４３年にはサイノスのノストラダムスとの取引のため持ち出され、彼との約束でテラナーが自ら破壊した。 初出＝２０５巻・４１０話「コペルニクス秘密指令」・３４３２年 |
| ■プロフォス製タイムマシン |
| 惑星ラスト・ホープの忘れられた施設に存在していたタイムマシン。２４世紀当時この星を支配していたプロフォス軍の科学者たちが独裁者イラチオ・ホンドロの指示で作成し、３５世紀になってこの星の研究施設に居た一人のテラナーが再発見し、自分の野望のため時間を改変しようとした。初出＝２６０巻・５２０話「ラスト・ホープ蹂躙」・３４４１年。 |