ペリー・ローダン百科事典 第８サイクル「大群」 ３．種族 |
| ■ホモ・スペリオル（２５０巻／５００話） |
３５世紀に存在が確認された”自称”「進化した人類」。 肉体的にはホモ・サピエンスと変わりは無いが、知能指数が２倍有り、またホモ･サピエンスの中から瞬時に同類を区別する力がある。３４３８年時点で約２００万人存在していた。 ホモ・スペリオルは”旧人類（ホモ･サピエンス）”を見下しており、自分たちがそれに取って代わる存在だと自負していたが、知能指数は高いにもかかわらず思考は現実性を欠いていた。彼らの理想は精神を重視かつ技術を放棄した社会で、人類はそういう生活を送るべきだと考えていた。人類に敵対する勢力の侵攻の事等の問題を全く考えようとはしていなかった。 ３４４０年、『大群』の出現で銀河系全域を痴呆化現象が襲った時、彼らはこれに耐性があったため、銀河の混乱の中で表舞台に現れ、痴呆化した”旧人類”に自分たちの理想を強制的に押し付けた。ホモ・スペリオルは「五十人委員会」なる代表者のもと、痴呆化した人類に原始農耕生活を送らせようとした。 しかし３４４２年に銀河重力定数が微妙に変化すると、その途端、痴呆化と肉体の衰弱に見舞われ、あっという間に絶滅した。彼らは進化した人類などでは全く無く、遥か昔から始まっていた銀河重力定数の微妙な変化によって生まれた突然変異種に過ぎなかった。 ●初出＝２５０巻・５００話「虚無より来たる」・３４４１年。 |
| ■黄色い征服者（カルティス／イザンティムルの第一従者）（２６４巻／５２８話） |
| 「大群」に属する種族の一つ。非ヒューマノイド。正式名は「カルティス」。「イザンティムルの第一従者」とも呼ばれる。外見は西洋梨の下側を水平に切り取った様な姿。色は黄褐色。高さ約２メートル。最も太いところの直径が約１メートル。胴体上部の頭部には楕円形の複合感覚器（視覚・聴覚・臭覚）が前方に二つ、背中側に一つ。首の下５０センチに細長い手が一対。途中でさらに二本に枝分かれし、指は六本。足は無く、胴体下側の肋骨の様な器官を使ってカタツムリの様に歩く。 この種族の繁殖は細胞分裂の要領で、まず一体の征服者がぶよぶよの不定形の状態となって広がり、この物体が七つに分裂し、最終的に七体の征服者となる。この時最適の環境は「酸素の大気」「重力＝２．２Ｇ」「気温＝摂氏６３度」である。繁殖の際、「プシオン放射」が発せられ、他の生命体の脳に悪影響を与える。 征服者は遥かな昔大群が建設された銀河に住んでいたが、その場所は全く不明である。彼らは渡りの衝動が有るため、「大群の建設者」によって大群に乗せられた（注：２８４巻・５６７話の記述。でも、どういう意味なのか、よく解りません）。 征服者は会話できるほどの知能はあるが独自の文明と言う物は無く、他の大群種族に保護されて暮らしている。大群の支配者のイメージカラーは黄色だったので、テラナーは当初征服者こそ大群の支配種族だと勘違いしていた、しかし実際は征服者は「大群偽神」によって搾取される存在に過ぎなかった。征服者が繁殖時に分泌する物質は、大群偽神を若返らせる不老不死の霊薬だったので、偽神は銀河系に侵攻し征服者の繁殖地を確保していたのである。 ３４４３年に大群が銀河を離れるとき、この種族もそれに同行した。 ●初出＝２６４巻・５２８話「イザンティムルの従者」・３４４２年。 |
| ■大群の建設者（２８３巻／５６６話） |
「大群」を作った未知の超種族。（２８４巻（５６７話）以降では”建造者”とも訳されている）。その素性は一切不明。３５世紀から百万年以上前に、宇宙の生物に知性を与えて回るために大群を建設し、運営を「サイノス」に任せて送り出した。彼らがどんな存在だったのか、大群建造後どうなったか、等はサイノスすら知らなかった。 ●初出＝２８３巻・５６６話「ハイパー空間の惑星」・３４４３年。 □追加情報（２８８巻） 高度に発達し精神的に結合を果たした三十六の種族の統合体の総称。この統合体は、宇宙に知性を広め、最終的に宇宙の全生命が統合される事を目的に大群を建造し送り出した。しかしやがて彼らはこの目的が果たせないと悟り、宇宙の何処かへ姿を消してしまった。各種族は肉体的には全く似ていなかったらしいが、どの種族も姿形は明らかでは無い。 ●記述＝２８８巻・５７６話「スーパー・ミュータント失踪」・３４４４年。 |