第５サイクル「島の王たち」 ３．種族 |
| ■ハルト人（１００巻／２００話） |
２４００年にテラナーが遭遇した非ヒューマノイド種族。優れた頭脳と強靭な肉体をあわせ持つ超種族。 身長３．５メートル。肩幅２．５メートル。体重２トン。半球状の頭部。３個の目はテラナーで言えば額とこめかみに当たるところに各１個ずつ。額の目は赤外線を感知できる。閉じることの出来る耳。石も噛み砕ける歯を持つ口。頑丈な体には四本の手と二本の足。手の指は６本。皮膚は黒色。無毛。単性。 脳は通常の脳の他に、生体ポジトロニクスといえる「計画脳」を持つ。心臓は２個有り、１個ずつでも左右同時にでも使用可能。時速１２０キロで１５時間休み無く走り続けスタミナを持つ。内臓は有機コンヴァーターで、例え石を食べても必要な栄養と水分を取り出せる。腕は胸の外側についている長い方が「行動用アーム」、胸の前についている短い方が「跳躍アーム」。走る時には行動用アームは前に伸ばし、跳躍アームを地面について、四足獣状態をとる。 肉体は「構造変換」が可能で、第一段階では皮膚を硬化させ鎧をまとった様な状態になり、第二段階での「完全転換」により通常脳以外を全て硬化させれば数千メートルの高さから落ちても無傷なほど頑丈になる。 故郷世界は銀河系中心部に有るハルタ星系の唯一の惑星ハルト。 技術力は２４００年時点でテラナーよりかなり優れている。 太古、ハルト人はその優れた頭脳と肉体により銀河系を支配したが、やがて精神的な高みに達し、（西暦２４００年から）１万５０００年前に自ら権力を放棄し、惑星ハルトに引きこもった。しかし、時折、先祖の活動的な行動を真似したいという衝動に襲われるため、それを発散するために「衝動洗濯」と称する冒険旅行に出かける。その際は、「正義の味方」の立場となって弱者を救う行動を取る。 ２４００年時点ではハルト人は他の種族から存在を隠しており、そのため謎めいた噂で語られるだけの未確認種族だった。しかし２４００年８月１５日にハルト人イホ・トロトがテラナーを訪問し、初めて公式にその存在を明らかにした。ハルト人はテラナーを発展初期から知っており、その勢力の拡大ぶりを好意的に見ていると同時に、（ハルト人と比べれば）肉体的に弱体であることから、”保護すべき子供”の様な存在と感じている。 ハルト人は親しい友人には名前の末尾に「トス」と付けて友愛の情を表す。（例）「トロト→トロトス」「ローダン→ローダノス」）。 ●初出＝１００巻・２００話・「アンドロメダへの道」・２４００年 |
| ■島の王たち（１０２巻／２０４話） |
２４００年に物語に登場したアンドロメダ星雲の絶対支配者たち。登場当初は種族名と思われていたが、２４０４年になってヒューマノイド種族「レムール人」７人で構成される権力グループの名称と判明した （レムール人に関しては別項参照のこと）。 島の王たちは、全員が独自に開発した細胞活性装置を身に付け、約２万年間生きつづけている相対的不死者たちである。島の王たちの起源は、（２５世紀から）２万年前、当時アンドロメダを支配していたレムール政府に属していた１３人の科学者・提督達である。彼らは密かに独裁体制を支持しており、協定を結んでクーデターを起こして政府を倒し、自分たちのための集団独裁国家を打ち立てた。やがて彼らは身を隠して神秘的な存在「島の王」を名乗り、他のレムール人を支配するようになった。 敬称は「マガン」。 技術力は２４００年時点でテラナーより圧倒的に優れていた。 島の王たちは地位に応じて「ファクター＊（番号）」という肩書きを持つ。最高権力者「ファクターＩ」は、１３人の内ただ一人他のメンバーにすら正体を見せず、声のみで他のメンバーを支配していた。ファクターＩは他のメンバーの細胞活性装置の機能を操作できたため、この権力者の正体を嗅ぎつけた６人はことごとく装置の機能を停止されて殺された。 島の王たちは、アンドロメダ星雲の中枢部、直径２万光年の「禁断ゾーン」の中にある「惑星タマニウム」を拠点とし、そこに隠れ住んでいた｡そのため、「島の王」という名前はアンドロメダ星雲の知的種族に知れ渡っているが、その正体を知るものは皆無だった。 島の王たちは２４００年頃から銀河系へも手を伸ばし、テラナーと衝突した。超科学力と幾多の補助種族をもってテラナーを撃滅せんとしたが、結局２４０６年に本拠地タマニウムが陥落し、最後の島の王も死亡した事で、彼らの２万年の支配は終わりを告げた。 ２４０４年時点でのメンバーは以下の通り。 ・ファクター I ミロナ・テティン ・ファクター ＩＩ トリナル・モラト ・ファクター ＩＩＩ プロフト・メイヘト ・ファクター ＩＶ ミラス＝エトリン ・ファクター Ｖ ネヴィス＝ラタン ・ファクター ＶＩ トセル＝バン ・ファクター ＶＩＩ レグナル＝オルトン （補足） 細胞活性装置は「名も無きレムール人科学者が開発した」とされていましたが、遥か未来１５００話台（日本版では７５０巻台）では、超知性体《それ》が関与した、という事になっています。 ●初出＝１０２巻・２０４話・「ドルング」・２４００年 |